埼玉県松伏にある古民家レストラン・山歩(さんぽ)でランチをいただいてきました。知る人ぞ知る予約が取れない店・山歩さんのランチは、なんと2年待ち。もちろん私も2年前に予約を入れ、やっとこの日を迎えたのでした。2年ぶりの美味しいお料理をいただきながら、使われているすてきな器も鑑賞しつつ優雅なひとときを過ごしました。
ロケーションもすてきな古民家レストラン山歩
2021年6月初旬、予報は雨でしたが、当日は晴れ間も覗く過ごしやすいお天気。2年前に予約していた和風レストラン・山歩(さんぽ)のランチの日が訪れ伺いました。埼玉県松伏の田園風景の中にあるレストランが2年待ち、と聞いて驚かれる人も多いと思いますが、それもそのはず。お食事もサービスもロケーションも◎なんですもの。
招き猫がお出迎え
開店時間より少し早く着いてしまったので、お庭を散策していると「どうぞお入りくださいませ」とお声をかけていただきました。玄関の小上がりにはニッコリと笑顔の招き猫がお出迎え。玄関に入っただけでお手入れが行き届いているのが伝わります。
センスがいい小物や生花
玄関を上がった突き当りの床の間のような作りの場所にはセンスがいい絵や小物、生花が設えてあります。
陶器の器も買える
玄関横には陶器の器が並んでいて、気に入ったものを購入できます。中には山歩さんで実際使われている器も置いてあります。
客室に案内
客室に案内してくださいました。少し早く着いてしまったので私たちが一番乗り。居心地良い間隔で3組のテーブルが設置されています。私たちは小上がりの2人席のテーブルに案内されました。柱にはさり気なく、季節に合わせたあじさいの絵柄の細い掛け軸が掛かっていました。
客席は落ち着く空間
どっしりとした木製のテーブルと椅子は居心地のいい空間を演出してくれます。紙製の和のテーブルマットは、一人ひとりそれぞれに柄を変えてセッティングされていました。今の季節にマッチした柄の箸置きや竹で編んだおしぼり置きなど、何から何まで心がこもっていてこの空間に身を置いているだけで幸せな気分に包まれます。
いたるところに季節のあじさい
誰もが知っている6月のお花紫陽花(あじさい)。山歩さんのすてきなお庭にもきれいなブルーの紫陽花が咲いていましたが、各テーブルにはセンスよく生けられたあじさいがいい雰囲気。
ヤマモモの食前酒とみねおか豆腐
いっしょに同行したお友だちと楽しいおしゃべりに興じているとヤマモモの食前酒アセロラ割(ノンアルコール)と、ねり胡麻に牛乳・生クリームを練り込んだみねおか豆腐が運ばれてきました。
まずはヤマモモジュースを一口。上品な甘味と酸味で食欲のスイッチがオン。まずはみねおか豆腐をいただきます。ねっとりクリーミーなごま豆腐は絶品。秋田のとんぶりがアクセント。
美しい盛り付けの前栽の4種盛り
続いて可愛らしい陶器で美しく盛られた前栽の4種盛りが出てきました。枝豆ペーストのバケット、たたき長芋のお出汁がけ、平たいいんげんとオカヒジキの自家製味噌と黒ごまソースがけ、そして、季節のあじさいをモチーフにしたちりめんキャベツと紫キャベツを使ったマリネは生ハムとクリームチーズを巻き込んであります。ハニーマスタードのソースでいただきました。
スープは冷製トマトスープ
涼し気な水色のストライプの受け皿の上には冷製トマトスープ。アーモンドと生クリームが飾られたスープは濃厚な味わいの中にトマトの酸味が爽やかな初夏にぴったりなメニュー。
お野菜たっぷり自家製ドレッシングのサラダ
食前酒と同様、山歩さんの定番メニューの一つ、自家製ドレッシングを使ったサラダは大きめのプレートにたっぷり盛られたお野菜がうれしい。季節のお野菜新玉ねぎが使われていて、アクセントにワンタンの皮のパリッと揚げ。お野菜を乗せているお皿も冷たく冷やされてテーブルに運ばれてくる心遣いはさすが。
メインはサワラのポアレ
お野菜を食べ終えるころ、メインメニューのサワラのポアレが運ばれてきました。いんげん・バジル・アンチョビを使ったグリーンのソースでいただきます。お皿の下にはいろどり野菜のカポナータが敷かれていました。焼き加減は絶妙で、さわらにまぶされたパン粉が皮目のパリッと感を出し、お魚はふわっと柔らかジューシー。
ちょっとした器がステキです
メインを終えると、ご飯物が登場しますが、それに添えられるのはきゅうりとカブの自家製ぬか漬け。そんなぬか漬けが載った小皿がさり気なくステキ。陶芸教室では小皿製作は素通りしていたけど、こんな器を数個 揃えてみるのもいいかもしれないな、と思いました。
フタ付き陶器はお店で買うことができます
山歩さんではメインが終わると、デザートの前に毎回〆で出されるごはんがあります。それが変わりごはん 山歩風。お店でも買えるかわいい蓋(ふた)つきの陶器に入って登場します。「この器も作りたいな」と思ってしまう可愛らしい陶器です。蓋(ふた)を開けると…
定番メニュー「変わりご飯・山歩風」
熱々の焼きおにぎりの上から、これまた熱々とろっとろの餡をかけてあります。気をつけていただかないと口の中が火傷してしまいそうなので注意が必要。ですが、ついつい熱いのを忘れて頬張ってしまうほど美味しいご飯なのです。てっぺんに載った和辛子とご飯の相性は抜群。餡に使っているお出汁は、土佐鰹と北海道の真昆布だそうです。
色鮮やか。季節のデザート3種盛り
ご飯ものをいただいてお腹もふくれてきました。最後はお楽しみのデザートと珈琲。これを食べたら幸せな時間が終わってしまうのか~とちょっとさみしい気持ちもありますが、美味しいお料理と贅沢な時間を満喫し、身心いい充電ができた大満足な気持ちが勝ります。
三種のデザートはフルーツケーキと桃のシャーベット、赤ワインとスグリ、ブラックベリーのソースが掛かったチョコレートムースです。ブラジルとコロンビアのブレンドアイスコーヒーとの相性はピッったり。
次回の予約を取ろうと思ったところ…
今年からシステムが変わり、予約の受付は1年ごとにしたそうですが、もうその予約はすべて埋まっているということでした。残念。その先の予約受付は来年の5月から。私もぜひまた忘れずに予約を取らないと。