2021年1月30日。陶芸教室4回目。申込みの時、月2回のコースにしましたが、楽しくてけっきょく毎週通ってしまっています。前回は男雛を作りましたが、初めてだったし、細かい作業が多くて奮闘しました。今回はいよいよ女雛の作製。男雛の時よりもさらに難易度が上がりそうな予感。
土台はおちょこを作るように
お雛様(女雛)の土台は、男雛の時同様、小さなおちょこを作るように手びねりで土を重ねて中を空洞にしながら積み上げていきます。男雛の袴は黄色の土を使いましたが、女雛のものは赤い土を使いました。上半身は男雛と同じ白の土を使っています。
男雛は四角く、女雛は丸く
体のフォルムが出来上がりました。男雛のときには肩を張らせて男性の体を強調しましたが、女雛の場合は逆に全体に丸みを帯びた体型にするとそれらしく見えると教えていただきました。
頭を付けて首の部分もつけました
男雛のときには肩から直接頭を付けてガシッとした形にしましたが、女雛には少し首の部分を作って頭を付け、やわらかさを出しました。袴の中央に彫り込みを作り、だんだんと形になってきて、着物や髪をつけていくのが楽しみ。
タタラで着物の襟(えり)づくり
土台ができたので、ここから襟をつけていきます。襟を3重につけたあとに着物を着せていくので、ここの襟付けが重要。色のチョイスは着物に詳しい先生がやってくださいました。ん、いい色合い、さすが。
着物の型紙を作りました。
女雛の着物の襟が3重に付いたところで、今度は一番上にくるメインの着物を作ります。だいたいで合わせていくんだろうな~と思っていたら、先生が型紙を作り始めました。「わー、裁縫教室みたいだな」と驚き。陶芸も時にはちゃんと型紙を使ったりするんですね。
型紙を合わせて確認
女雛に着物の型紙を合わせて大きさや長さ、角度などを確認しながら何度か調節をしていい形の型紙を作りました。
3ミリのたたらに粘土を伸ばす
赤の粘土を3ミリのタタラ状に伸ばして型紙を当ててナイフでカットします。粘土が湿り気があるので、薄く伸ばすと板やこん棒にくっついてきてしまい、ただ粘土を伸ばすだけなのに、まだまだ初心者、けっこう苦労しました。
着物に模様を型押し
「そこの缶の中に型があるから着物に模様をつけるっていうのもいいわよ」と先生。缶を開けてみると、星や桜、水玉や渦巻など、陶器でできたハンコのような模様の型押しがたくさんありました。桜や星もかわいいけど、アニメチックにならないような模様にしたいな。私が選んだのは渦巻とドット。この2つを上手く組み合わせてやってみることにしました。
着物の縁にぐるっと模様を付けてみた
ドットと渦巻の2種類のハンコを使ってさり気なく着物に模様を入れてみました。あまりゴテゴテとした感じにならないようにしたかったので縁だけにしましたが、模様を入れると可愛いらしさが増しました。
髪の毛も型紙をとって作りました
私が着物のハンコ押しに夢中になっている間に、先生が髪の毛の型紙を作って黒いタタラ粘土をカットしてくださっていました。至れり尽くせりです。
出来上がった着物をお雛様に着せてみた
型紙を取って裁断し、型押しした可愛いい着物をいよいよ女雛にあてがってみた。ところが背中を合わせれば前が合わず、前から合わせてみれば背中が浮いてしまう。左を合わせると右側が余り、右を合わせると左が…。どうやら、ハンコを強く押しすぎて、粘土の生地が伸びてしまったようなのだ。
「困ったな~」と思っていると先生が助けに来てくれました。背中の部分を決めて、合わせの部分を少しだけ重ねてくださり、着物がピッタリと収まりました。やっぱりすごい。
着物に白化粧
「naokoさん、どうする?お雛様の着物にお化粧してあげてもいいんだよ」と先生が実際に着物に白化粧したサンプルのお雛様を見せてくださいました。「わ、すてき。やりたいです」
ヘチマに白化粧をつけて叩く
「べったり塗るのもいいんだけどね、こうしてヘチマにつけてからポンポンと叩くようにしてつけていくのよ」と、今日もまた一つ技を教えていただき感激。教えていただいたようにやってみると、白化粧を叩いた分だけ雪が積もっていくように自然と白くボケていきます。型押しした部分の模様も浮き出てきて「お姫様」の雰囲気がグッと増してきました。うれしいな。
髪とリボンをつけました
タタラ粘土の黒髪は、型紙を当てて切り出されたばかりの時は「うちの猫のしっぽに似ているな」と思ったけれど、先生が細い棒を使って少し伸ばしておでこに近い部分を富士額に作ってくださり、後ろもふっくらと形を整えて合わせてくれました。先生に作っていただいた髪を少し固まってから粘土でドベ(粘土をのり状に水で溶いたもの)を作って接着しました。
「リボンを付けるのはどうかしら?こんな感じに」と先生が簡単に見本を見せてくれたので、真似して作ってつけてみたらグッとといい感じになりました。
扇を持たせた
さらに扇を持たせてお顔にも白化粧。「成人したかぐや姫?」って思うくらいにお姫様感が出ていませんか?(笑)作り始めた時はここまでできるとは思わなかった。先生すごい!感謝です。
冠をつけて完成!お内裏様とご対面
「最後は冠をつけるかどうか。どっちでもいいけど、こんな感じに付けるとよくなると思うの」と、再びサンプルを見せてくださり「自分で好きな形に作っていいわよ」
小さなパーツだからすぐに簡単にできると思いきや、細かな作業で、すぐに粘土も乾燥してしまいヒビが入る始末。何度もやり直してやっと冠ができました。ドベで接着し、やっとお雛様の完成。今日の作業はこれでおしまい。お内裏様の隣に置きました。やっとご対面できたふたり。ちょっと照れくさそうに見えました。
このあと、1か月ほど乾燥させてから素焼きをして釉薬をかけて本焼きです。三月三日のひな祭りに間に合うかなぁ…。
陶芸教室6回目 お雛様の素焼きが仕上がっていました
お雛様の素焼きが上がってきたので、素焼きのお雛様に透明釉薬を掛ける作業をするように言われる。釉薬を掛ける前に、表面のきたない部分を紙ヤスリで削ってきれいにしたりする。はじめてやることばかりなので楽しい。釉薬のかけ方によって仕上がりも全く違うものになるという。