記念すべき、初回に作ったまん丸の花器。先生のおかげで初挑戦にしてはなかなかの力作ができたー、と自己満足に浸っていた矢先、乾燥の途中で花瓶の底にS字のヒビが入ってしまいました(涙)残念でしたが、つぶして土になった花瓶。また手元に戻ってきたその粘土でふたたび同じまん丸な花器づくりに再挑戦しました。
午前中は電動ろくろの練習
7回目の陶芸教室。午前10時からお昼休憩の時間までの2時間は電動ロクロの練習をしました。土を練ってはロクロにセットして土殺しを行い形作り。先日、電動ろくろで信楽のザラザラした粗い土を扱ったばかりだったので、今回のN白はとてもなめらかで、やりやすく感じました。お皿と器を形成練習しました。
多めの粘土を貸してもらってやりやすかったです。洗面器に溜まったベタベタに水分を含んだ粘土を乾かしながら再び練ってセットして練習、を繰り返していたらお昼の時間になりました。今日の私のお昼はセブンイレブンで買ってきたカップたぬきそばと塩むすびです。
戻ってきた土で再び花器に再チャレンジ
初めて作ったまん丸花器でしたが、そこにヒビが入ったため、つぶして土に戻り手元に届きました。午後からはその粘土を使って、同じ花器づくりに再チャレンジです。
土台を作って花器づくり開始
まん丸花器は一度作っているのだから、手順やコツはきっと分かっているだろう、とまずは粘土を均等なやわらかさになるようによく練り、それから土台を作ってその上に粘土を重ねてつないでいきます。
広げる時は少し外側に粘土を盛っていく
ヒモにした粘土を重ねる際に、角度を広げたい時は少し外側に重ねるように積んでいき、縮めたい時は、粘土を内側に積んでいくという、前回教わったことを思い出しながら作業を進めました。粘土の紐(ヒモ)の太さをどのくらいにしたらいいのかと聞いたところ「細いと何回も積まないといけないということね」と教えていただき「あ、なるほど。そういうことか」
いきなり丸みを作らずに まずは粘土を垂直に積む
丸い花器を作るときの注意点。前回に教えていただいたことがありました。丸みのあるものを作るときでも、最初は円錐形(えんすいけい)に積み上げていってから器具を使って内側から押出し丸みを付けていくんだということ。
それなのに教えていただいたことをすっかり忘れて、いきなり下の段から丸みを目指して粘土を積んでしまっていました。その様子を再び先生が指摘、手直ししてくださいました。いきなり丸みを形成していた私のやり方だと、安定感がなく全体のバランスが歪みがちになってしまうということを実感。
内側から道具を当てて丸みを出す
丸みをつけつつ積んでしまった粘土を一旦円錐形に直していただき、木ごてのまが玉こてを内側から当ててゆっくりと押し出すということを実践で見せていただきました。「そうそう、これだ、これ」前回の球体を作った時も同じ作業を見たのを思い出しました。一度やってるから今度は順調にできるはず、なんて思っていた自分がはずかしい。
大まかな形ができました
2回め目だというのに、先生のお助けをだいぶいただきながら、なんとかまん丸花瓶のおおまかな形を作ることができました。あとはドライヤーを当ててある程度乾かしたあと、削る作業に入ります。
墨をつけて歪みを調整
ドライヤーを当てて形が崩れない程度に固めたら、私の大好きな形を整える削りの作業です。中心を取ってろくろに乗せ削っていくその前に先生が墨汁を付けて筆を使って、歪みを見るやり方を教えて下さいました。
ろくろを回しながら印をつけ、墨がついたところは出っ張っている部分なので削ればいいのです。何度か繰り返しながら墨が均等につくようになればOK。
柔らかい粘土をドライヤーで乾かしながら削っていく
粘土が柔らかいとカギベラがひっかかったり、グイット入りすぎてしまったり、作品の形が歪んでしまったりしやすいので、削りやすい硬さになるようにドライヤーを当てては削ります。
ろくろを回しながら何度も削る
少し大きめのカギベラでろくろを回しながら余分な粘土を削ぎ落とします。何度も何度もロクロを回しながら、きれいな丸になるように、そして、厚みが付きすぎて重くなっている壁も程よく薄く削いでいきます。
思った以上に削れます
あまり削りすぎてしまったら穴が開いてしまうのではないかと遠慮がちになってしまうのが初心者の私ですが、たくさん削ったつもりでも「まだ厚いな」と言われてさらに削ります。
底を剥がして平らに仕上げる
上部はだいたい出来上がったので、今度はロクロにしっかりくっついている花器をワイヤーで切り離してから逆さまにして高台の部分を仕上げます。この花器の高台は碁笥底(ごけぞこ)といって、平らに整えることにしました。
ロクロから切り離す際にワイヤーで切ったので、斜めに切れていたりしていないか水平器を使って底のバランスをしっかり確かめてから作業をします。
安定させるため台に乗せる
高台を作る際は、下になった部分のヘリに少し水をつけてロクロにくっつけるようにして動かなくするのですが、今回は、まん丸い花器のため、転がってしまいます。そこでまあるい花器が動かいように陶器の土台の上に作品が傷つかないようにタオルをかぶせてから花器を置き、安定させてから作業しました。
高台の位置に印をつける
中心を取って置かれた花器をロクロで回して高台部分の印をつけ、その周りを削ぎ落とします。これ以上高台が小さくなっては大変。高台部分は慎重に行いましたそして、高台の周りにはかなり肉厚なぜい肉がついていて、削りごたえ十分。
リベンジ・まん丸花器の形成が完成
削って形を整えたら、スポンジで全体をなめらかにして、口の部分の穴を調整し、切り口をきれいにして、どうにかこうにかまん丸花器の形づくりが完成しました。とりあえず、リベンジ大成功~♪
2021年6月5日 本焼き完成
2021年6月5日。32回めの陶芸教室に行くと、先生が「naokoさんのまん丸の花瓶ができてますよ~。裏をヤスリ掛けてね」。奥の棚をみると、きれいな黄色になっている私の花瓶がありました。お休みの間に本焼きしてくださったようです。「思った以上にいい色に出てくれた」と眺めていると、私のほうが歳は上ですが陶芸歴10年の先輩生徒さんで、陶芸知識豊富な女性のナカさんが「いい色ですね。今度まねさせてもらえますか」と言ってくださいました。密かに憧れている人にそう言っていただけたのはとても嬉しかったです。
シリコン液で水漏れ防止加工
今回はナカさんの隣の席でヤスリを掛けていると「これは、花瓶ですよね。だったら、そこにあるシリコンの液を中に入れて、水漏れ防止の加工をしたほうがいいですよ」と言って、親切にやり方を教えてくださいました。ジョウゴを使って花瓶の1センチほどまで缶に入ったシリコン液を入れてぐるぐるぐるっと全体に行き渡らせたら、帰りまでそのまま放置しておくのだそう。帰るときに、液をまた缶に戻して、持ち帰ったら、そのまま1週間~10日ほど放置して乾かしてから使うということでした。
花瓶は夏みかんにそっくり
花瓶は長く水を入れておくものなので、こうしてシリコン液を釉薬のひび割れた隙間を埋めるように染み込ませてから使うと間違いないそうです。ナカさんは「差し上げるときは、下にお皿を敷いて1週間水を入れて使ってもらって、水漏れがないかを確認してもらうようにしていただいてます」とのこと。さすが私の憧れの先輩だけあって、知識が豊富。頼りになります。
シリコン液塗装の作業を済ませ持ち帰るまんまる黄色花瓶。なんだか夏みかんにそっくり。